嘉数医師(研修管理委員長)

嘉数医師

自己紹介をお願いします。

研修管理委員長をしている嘉数真教です。平成3年に医師免許を取得して医師歴は31年、研修管理委員長の役割は7年目になります。

嘉数先生の初期研修のころについて教えてください

私は沖縄県立中部病院で初期研修時代を過ごしました。当時は現在のような研修制度はなかったので、大学に所属するか、自分自身で研修を行う病院を探すしかありませんでした。中部病院での研修は、最初の1年間ですべての診療科を経験して、2年目には専攻する診療科でのローテーションでした。私は内科を専攻したので、2年目では内科の各科をローテーションで回って初期研修を修了しました。

当時は、現在のような座学の時間はほとんどなく、自分自身で調べ、上級医に聞いて、見て、技を学びました。とにかく食らいついていくしかなかった。インターネットも普及しておらず、教科書で調べる時間もほとんどないくらい忙しかったのでとにかく経験値を増やして、自分の技術を磨きました。

友愛医療センターのプログラムの特徴を教えてください

友愛医療センターの研修は、とにかく臨床に特化していることが特徴だと思います。

群星沖縄プログラムでは、どこの病院で研修をしてもジェネラリストとして充実した教育を受けることが可能だと思います。

その中でも当院の特徴は内科の専門科が充実していること、診療科同士の垣根も低く、分からないことがあってもすぐにその場で相談して解決に導くことができるということです。それは内科のみに関わらず各科でも同じことがいえます。シミュレーション教育にも力を入れていて、外傷トレーニングや臨床検査所見、身体所見の見方のシミュレーションも多数行っていますが、臨床診断のつけ方や研修医へのフィードバックをしっかり行うことを非常に大事にしています。

先生が指導医として心がけていることはありますか?

「とにかく教育に対して時間を惜しまないこと」です。

指導医として後継者を育成していくことは当然のことだと考えています。医学的知識だけに限らず、日常生活や医師としてのあり方についても導いてあげられるような指導医でありたいです。特にコーチングを通して研修医各人のいいところを伸ばせるように意識しています。

どんな研修医が育ってほしいと考えていますか?

患者さんと共に、治療に対しても前向きに関わることのできる医師を目指してほしいです。どんなに治療をがんばっても不治の病と向き合わなければならない場面もあります。そういうときにこそ、患者さんと向き合い、寄り添い、想いを汲み取れる医師でいてほしいと思います。

研修医が学ぶときに大事なことはなんでしょうか?

「情報収集、知識の収集、技術の向上」に対して、とにかく貪欲に学んでほしいです。医師としてできることには何でも挑戦してほしい。研修医時代は多くのことを学び、吸収してほしいです。

学生時代にしておいた方がいいことはありますか?

このように言ってしまうと怒られてしまうかもしれませんが、遊びでも学びでも学生のうちに経験できること、やってみたいことは気が済むまでやっておいた方がいいです。世界一周でも自転車で日本一周でもいいと思います。いざ初期研修が始まり、医師としての生活がスタートするとなかなか自分の時間を取るということができません。

私はとにかく遊びました。旅行に出掛けたり、友人と遊んだりと充実した学生時代だったと思います。ですが、研修が始まってからは気持ちを入れ替えて仕事に真摯に向き合うことができたからこそ、今があると思っています。

研修医に支えられていると感じる場面はありますか?

支えられているというよりも、チームの一員として頼りにしています。これまで当院で研修してきた研修医も皆、自分自身がチームの一員であるという意識で責任を持って仕事に取り組んでくれました。そのように感じてもらうことで知識や技術の腕をもっと磨こうというやる気にも繋がるのではないかと思います。

将来の研修医教育に対する取り組みやビジョン、展望があれば教えてください。

これは今も昔も大きく変わらないのですが、初期研修から専門研修、ヤングスタッフ医師、スタッフ医師、指導医と、どのステージ期にあっても友愛医療センターの研修医教育に関わっていてほしいと思います。友愛会の医師全員で研修医を育てていくという意識を持って取り組んでいきたいというのが、これからのビジョンです。

先生の現在の休日の過ごし方、リフレッシュ方法があれば教えてください。

今は、朝早くに起きて近所のお弁当屋さんの100円そばを食べに行ったり、沖釣りをしたりして楽しんでいます。以前は仲間と集まることもありましたが、今は人と集まるような過ごし方は控えるようにしています。自然に触れてリフレッシュするようにしています。自宅の庭いじりをしたり畑に植えた野菜を見に行ったりもします。