研修について
研修の特色
バイタルサインや身体診察を重視する「群星沖縄(むりぶしおきなわ)プログラム」と大学の高度医療が経験できる「RyuMICプログラム(琉球大学病院の研修プログラム)」を有しており、全国より12名の研修医を受け入れます。(両プログラムは2023年度初期研修医より統合予定)
当院の魅力として診療科ごとの垣根の低さに定評があり、各診療科がひとつのフロアに集合しているため困った症例等、専門の医師へ気軽に質問ができます。また、勉強会の充実も魅力のひとつに挙げられ、毎週、火・木・土に行われるランチョンセミナーやシミュレーション勉強会、徳田安春先生教育回診、寺澤秀一先生ER教育回診、群星沖縄主催の米国式教育回診などを通してグローバルに臨床の真髄を学ぶ事ができます。
新専門医制度では、内科、産婦人科、外科、整形外科の4つの領域で基幹型プログラムを提供しています。
日本最南端の地、沖縄であなたの医師人生をスタートしてみませんか?
友愛医療センター 初期臨床研修理念
1. すべての患者の初期対応を学ぶ
2. 自分で考え学ぶ姿勢を身につける
3. 社会人基礎力を形成する
研修診療科案内
消化器内科
- 消化器疾患の主要症候より診断に至る手順が理解できる。
- 消化器疾患診断のための基本的身体診察法を実施し記載できる。
- 消化器疾患の消化器症状(腹痛、下痢、吐下血など)に対する初期対応ができる。
- 肝機能、肝炎ウイルスマーカー、腫瘍マーカーなどの血液検査データを理解できる。
- 消化器内視鏡検査の意義を理解できる。
- 腹部CT・MRI・超音波検査の意義を理解できる。
- 輸液や栄養管理の意義を理解できる。
- 症例検討において適切なプレゼンテーションが行える。
- スタッフ指導のもとに入院患者を病棟担当医として受け持つことができる。
- シミュレーターを使用して内視鏡手技を体験する。
糖尿病・代謝内科
- 肥満歴・家族歴などの必要な情報を収集して、糖尿病の病型分類に活用することができる。
- 糖尿病者の日常生活状況を問診で聴取でき、生活習慣における問題点を抽出できる。
- 四肢の動脈を触脈し、足背の皮膚温の左右差を評価できる。
- 眼底出血の有無、膝蓋腱反射・アキレス腱反射・深部腱反射の亢進・減弱を評価できる。
- 糖尿病者に対して、眼科通院の重要性を指導できる。
- 糖尿病者・腎不全者に対して的確に食事療法と運動療法(運動制限)の指導ができる。
- インスリンの種類と特徴を理解し、患者に注射手技に関する指導ができる。
- 低血糖に対して対応でき、その対処法を患者にも指導できる。
- エンパワーメント法の概念を理解し、患者の話を傾聴できる。
- 甲状腺機能亢進時の症状を問診・説明でき、皮膚湿潤・振戦の有無を評価できる。
リウマチ・膠原病内科
- 一般内科診療や膠原病診療において必要な問診のとり方 / 身体診察 / 検査の提出と解釈を身に付ける。
- 医療現場で不可欠な相手に伝わるプレゼンテーションを実践する。
- 医学研究の成果を日常診療で利用する手法(EBM)を学ぶ。
- 膠原病患者への病状説明に立ち会い、医療者と患者さんが協同して長期間に病気と向き合うのに必要な姿勢を学ぶ。
- 免疫抑制剤 / ステロイドの種類と使用前の準備を知る。
- ステロイドの副作用とその対策及びタイミングを知る。
- 疾患別に必要な問診事項と、特異度を意識した問診の方法を知る。
- 主治医として日々のカルテ記載と退院までの治療プランを作成し、起こりうる変化を予測する。
呼吸器内科
グループ診療を行っており、朝夕のグループ回診を通して患者さんの病態理解や接し方を学ぶ。
手技も積極的に経験してもらえるような指導体制のもと研修を行う。コアレクチャーや抄読会あり。
循環器内科
- 胸痛、呼吸困難、動悸、めまい・失神をきたす疾病の鑑別を意識した問診、身体所見に習熟する。
- ・心雑音は部位、Levine分類を記載
- ・心不全の身体所見(Nohria分類、座位の頚静脈怒張、ギャロップ、hepatojugular reflux)
- 心電図
- ・当院の術前12誘導心電図判読を行い、正常所見に習熟する。
- ・担当者の心電図はすべて判読できる。
- 胸部X線:心不全所見を読影できる。
- 心エコー:検査レポートの記載が理解できる。
- 負荷試験(マスター、トレッドミル、心エコー、心筋シンチ、CPX):適応を知るために一度は立ち会う。
- 心臓カテーテル検査
- ・適応と検査レポートの記載が理解できる。
- ・造影剤の副作用、放射線被曝について理解できる。
- ・手技:右撓骨動脈穿刺について習熟する。
- 薬物:緊急時に用いる亜硝酸剤、ハンプ、カテコラミン製剤について習熟する。
- 非薬物療法
- ・酸素療法:適応、投与法について習熟する。
- ・心臓カテーテル治療:PCI、アブレーションの適応を知る。手技に習熟する必要性はない。
- ・ペースメーカ治療:適応を理解する。
- ・心臓外科手術の適応疾患を知る。
腎臓内科
腎炎やネフローゼ症候群の腎生検や治療はもちろんの事、慢性腎臓病、血液透析、腹膜透析、腎移植患者の救急対応や急性腎障害へのアプローチについて研修する。腎疾患患者の合併症は多岐にわたるため、腎臓病のみならず内科全般を主とした総合的な臨床力の取得を目指す。
救急
友愛医療センターでの救急初期研修
- 救急外来において、医師としての必須能力である救急対応、ABCDの評価およびそれらの異常への初期対応を習得する。
- さまざまな患者、疾患に積極的にファーストタッチして経験することで、適切な初期評価および初期治療が行えるようになる。
- よく遭遇するありふれた疾患から、重症外傷や心肺停止症例まで、幅広く経験することで、臨床の楽しさや奥深さを体験する。
- さまざまなスタッフと一緒に活動することで、チームの一員としての自覚を持ち、チームワーク力を育む。
- 研修医2年目では、希望すればドクターカーに同乗してのプレホスピタル活動も経験可能。
友愛ERでの研修の特徴
- 米国で救急医療を学び、日本と米国両方の救急専門医資格を持つ指導医からの直接指導。
- ベッドサイドでのタイムリーなフィードバック体制。
- 指導医・上級医による実践的な症例対応や手技(ACLS、外傷対応、挿管、中心静脈ライン留置、胸腔ドレーン留置など)の指導。
- 積極的なドクターカー活用によるプレホスピタル活動を体験できる。
- ERカンファレンスでの発表やERでのミニレクチャー参加、複数の他施設の救急研修プログラムとの合同カンファレンスへの参加も可能。
- 国内外での学会への参加・発表を奨励。
- ・日本国内のみならず、海外の学会での発表や論文作成のサポート。
- ・過去2年間連続でAAEM Annual Scientific Assembly (米国救急医学会学術集会)で複数のポスター演題を発表。2022年度には、ポスター部門の最優秀賞を受賞し、全米No.1の評価を獲得。
外科
初期研修医は、2ヶ月間の研修期間に外科診療3グループの中の上部消化管・外科救急グループと下部消化管グループと肝胆膵グループのいずれかに1ヶ月ずつ所属する。定期手術のために入院する患者の現病歴を把握し、身体所見を上級医と診察する。初期研修医は、疑問と質問を上級医へ提示し病態と手術方法を十分に検討した後、定期カンファレンスで簡潔に術前提示を行う。担当患者の手術に参加し外科解剖と疾患病態を理解する。診療グループと患者回診を行い、周術期の変化とそれに対応する検査や手技、輸液などについて習得する。緊急入院手術が発生した場合は、迅速な病態把握と検査など、緊急処置手術の基本的な診療を習得する。肺切除術・甲状腺手術・乳腺手術や、鼠径ヘルニアなどの良性疾患の手術にも参加し、外科全般の手術を経験する。
産婦人科
産科
外来見学、手術見学で上級医のコミュニケーションや手技を学ぶ。
正常分娩を中心に周産期のさまざまな患者さんを担当し、その症態と経過、および専門医へのコンサルトが必要な状態を知る。
産婦人科
手術療法を中心に、化学療法、放射線療法など悪性疾患の治療に触れる。
救急症例が他科からのコンサルト症例を通じてプライマリケアにおける産婦人科の知識・手技を研鑽する。
小児科
小児の正常な成長、発達を理解することが基本となる。指導医の診察、検査手技、レクチャーなどを経て、診察などに携わる。親からの問診、小児への接し方、基本的な診察方法、検査手技、診断へのアプローチ方法、治療法選択の方法、親および小児への説明方法、救急処置等を習得する。これらは当院必須のプログラムとなっており、積極的な姿勢があれば1ヶ月でも充実した研修が可能である。
麻酔科
麻酔科研修は院内必修診療科となっており研修期間を2ヶ月としている。
全身麻酔、脊椎麻酔、硬膜外麻酔の基礎的理論の理解と手技を学び、麻酔実技を通じて、気道確保、用手人工呼吸、静脈路確保などの基本的な救急処置の技術習得を目標とする。
また、呼吸・循環モニターの理論の基本を理解するとともに、モニター機器の正しい使用法と異常値の解釈を学び、安全な患者管理の技術を目標とする。
整形外科
四肢関節および脊椎全般の慢性疾患、小児先天性疾患からスポーツ障害など広範囲にわたる整形外科的疾患の外来から手術までの過程を臨床研修することが可能である。さらに救急においては交通外傷、四肢骨折・脱臼・靱帯損傷などの外傷治療から切断指の再接着術まで数多くの手術症例を扱っており、総手術件数は年間2,000件を数える。
特に変形性関節症や関節リウマチに対する四肢の人工関節置換術は年間500件を超えており、その他にも頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、頚椎症性頚髄症、腰部脊柱管狭窄症などの脊椎疾患手術も年間200件程行っている。
このように多数の症例件数の環境のもとで指導医によるマンツーマンの研修が行われる。
腎・泌尿器外科
腎・泌尿器外科は初期研修2年目で選択できる診療科です。初期研修1年の経験を踏まえ、泌尿器科的症状、疾患に対する対処の仕方、患者さんへの接し方を身につけていく。
耳鼻咽喉科
日常診療で取り扱う耳鼻咽喉科領域全般についての検査方法および診断技術の習得、また、もっとも基本的な疾患である各種中耳炎、鼻・副鼻腔炎・咽喉頭炎の治療法の習得を目指す。
形成外科
形成外科領域の疾患を理解し、熱傷や顔面、四肢外傷に対するプライマリ・ケアが行えるようになるための基本的な知識や技術を修得させる。
病理診断科
病院病理学は細胞診、生検及び手術材料の病理組織診断、術中迅速診断を通じて、患者の確定診断、治療方針の決定に重要な役割を果たしている。また、剖検とCPC(剖検症例検討会)を通じて、臨床のレベルアップに貢献している。病理部門における臨床研修を体験することで、直接患者を診察することのない病理医の仕事を理解し、臨床と病理の良好な関係を築き、病理との円滑な情報交換のできる臨床医に育ってほしい。また、病理学的検索を通じて疾患の理解を深め、病変の病理学的変化を念頭に置いた診療ができるようになることが望まれる。また、CPCを通じて症例報告の仕方を学ぶ。
脳神経外科
選択ローテート科目で、一般的な脳卒中患者の病歴のとりかた、記載法等の基本的事項を習熟するとともに、基本的な診断、検査、治療が行えることを目標とする。
心臓血管外科
選択ローテート科目で、心臓血管外科の手術対象となる疾患、すなわち虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患の診断から手術に至る過程を理解する。当科術後の全身管理を経験することにより、救急医療、外科系内科系を含めた集中治療の基本を習得する。実際の手術は第2、あるいは第1助手として参加し、外科の基本を学ぶ。
研修の実績
全国から集う先生方と共にあなたも一緒に切磋琢磨しませんか?
県内・県外問わず全国から多くの先生方が医師人生の第一歩である初期研修先として当院を選んでくださっています。
多数の研修医教育の実績
初期臨床研修修了後
初期臨床研修修了後は当院での専門研修を選択する先生もいらっしゃいますが、県内外問わず、さまざまな病院でさらなる修行、活躍をされている先生方も多くいらっしゃいます。どの選択肢を選ぶかは先生方次第ではありますが、常に最良の選択ができるようサポートさせていただきます。